日本酒と恋がテーマのマンガ『酒と恋には酔って然るべき』。月刊エレガンスイブにて連載中の大人気マンガです。電子書籍サイト、コミックシーモアが開催した「みんなが選ぶ!!電子コミック大賞2020」では大賞に。2021年10月には、最新刊第7巻が発売され、130万部突破しました。
主人公の32歳OL松子は、大のお酒好き。特に日本酒には目がなく、「酒も恋もタイミングが大事。楽しく酔いたい」が信条の独身女子です。そんな松子のほろ酔い恋愛事情が描かれています。
加えて、その松子が愛する日本酒の数々も紹介され、松子のお気に入りの「カップ酒」も数多く登場します。筆者も本作を読んでから、松子の真似をしてカップ酒を試したところ、見事にハマってしまいました。
そしてなんと、この作品で登場するカップ酒は、全て実在する酒ばかり。これは、ぜひ飲んでみたいと思いますよね。そこで、この記事では、『酒と恋には酔って然るべき』に登場する魅力的なカップ酒コレクションを紹介。かわいいカップ酒のおすすめの飲み方や選び方、それぞれのカップ酒の飲み比べレビューなども紹介します。これを読めば、楽しいカップ酒ライフを送ることができるはずです!
マンガ『酒と恋には酔って然るべき』紹介のカップ酒コレクション
『酒と恋には酔って然るべき』とは?
32歳独身のOL・藤井松子は、毎日の家飲みを謳歌するごく普通のオトナ女子。周囲の友人は続々と結婚、出産しています。そんな松子にも気になる男性が。その男性とは、会社の隣の席の後輩、今泉です。松子の家でサシ飲みのチャンスがあったのにも関わらず、なかなか進展しない二人。
そんなある日、松子に新たな出会いが訪れます。お相手は、同じ日本酒好きのオトナな男性、伊達。共通の趣味を持つ松子と伊達は急接近していきますが……。「酒と恋には酔って然るべき」と豪語する松子の恋愛事情を描いた物語です。
松子の恋の行方も気になりますが、実在する日本酒の数々が登場するところもみどころのひとつ。酒に酔い、恋に溺れる大人のラブストーリーです。
『酒と恋には酔って然るべき』より気になるカップ酒
『酒と恋には酔って然るべき』では、たくさんの魅力的なお酒が登場します。そのなかでも、今回特におすすめしたいのが「カップ酒」です。
主人公の松子が一人きり、カップ酒で晩酌をするところから始まる本作。またその「お一人様ワンカップ」生活がなんとも魅力的なんです。カップ酒だけなく、日本各地の日本酒の数々が紹介されていきます。
「カップ酒」は、その土地その土地の名酒をかわいいカップにしたものが多く、お土産にも喜ばれそうなものばかり。各地のさまざまなお酒を絡めながら物語が進んでいきます。
そもそもカップ酒の魅力って?
カップ酒の最大の魅力はなんでしょう。それは、その土地その土地のお米と水で作られた日本酒が、手ごろな量と値段で購入できるということです。そのサイズ感から各地のお土産として重宝されています。そして、サイズ感だけでなく、合理的な面も持ち合わせています。
- 量が少ないので、飲み過ぎない。
- カップごとに冷やすことも温めることもできる。
- ガラスの場合、洗ってとっておけば、再利用できる。その際、量もわかる。
以上のように、利便性がだんぜん素晴らしいのです。この後は、具体的な飲み方や選び方など紹介していきます。
飲み比べにも最適なカップ酒の飲み方や選び方
『酒と恋には酔って然るべき』より日本酒を学ぼう!
『酒と恋には酔って然るべき』は、「酔っぱライター」の江口まゆみが原案協力しています。江口まゆみは、酒や食、旅に関する書籍を多く発表。日本酒だけなく、幅広い酒の知識を持つ「酒」の専門家です。この江口の知識が本作にも存分に反映されており、日本酒の知識や情報が満載なのです。
たとえば、日本酒の温度別の呼び方、酒造りに使う米について、日本酒の分類(純米酒、アル添酒)など。ちょっとした日本酒ガイドといっても過言ではありません。マンガとしても楽しめて、日本酒も学べる。なんと贅沢な作品なんでしょう!
カップ酒はこう飲むといいらしい!!
カップ酒(日本酒)は、いろいろな温度で楽しむことができます。それぞれの温度により、その風味も味も変化します。「冷や」での表情と「お燗」での表情の違いを楽しみながら飲むのが魅力です。
お酒によっては、冷やではキリっとしていたのに、お燗ではまろやかになり旨味が増すなどの違いがあります。この現象を「燗上がり」というそうです。
作中で松子も試していましたが、55℃以上の「飛びきり燗」(徳利で持てないくらいの熱さ)からゆっくり冷えていくさまを楽しむなど、自分なりの楽しみ方を見つけていけるといいですよね。
カップ酒のおすすめの選び方
カップ酒を選ぶ時、まずは自分の好みの味から選べるのがベストです。たとえば、筆者は断然、辛口派なので、カップ酒でも辛口を選びます。しかし、いつもはほぼ口にしない「にごり酒」なども、なぜかカップ酒だと飲みたくなったりします。飲みきりサイズなので、ちょっとした冒険ができるからです。
また、各地のカップ酒では、非常にかわいいパッケージのものも多く発売されています。作中の第4巻にも登場しますが、静岡県の志太泉酒造の「にゃんかっぷ」などもそのひとつ。かわいらしい猫の絵が描かれています。味、サイズ、見た目などから自分の好みにあった、それぞれの選び方ができます。
『酒と恋には酔って然るべき』から“かわいい”カップ酒を飲んでみた!
『酒と恋には酔って然るべき』紹介のカップ酒6選!筆者レビュー!
- にゃんかっぷラスタ
- にゃんかっぷ純米吟醸
第4巻に登場する静岡県の志太泉酒造の「にゃんかっぷ」。かわいい猫のパッケージで、「にゃんかっぷラスタ」がカップの梅酒、「にゃんかっぷ純米吟醸」が同じ酒の純米吟醸酒です。
「にゃんかっぷラスタ」は梅の実が2つも入って、お得感あり。梅酒の甘ったるさが苦手な日本酒好きにはもってこいのお酒です。「にゃんかっぷ純米吟醸」もまた透明感があり、優しい味わいです。やはり非常に飲みやすく、つまみも進みそう。
作中で松子は、由比の缶詰のツナ缶に合わせてました。また、「にゃんかっぷラスタ」の梅の実をつまみにするのもGOOD!
- ふなぐち菊水 一番しぼり
日本初の生原酒缶で、発売から50年のロングセラー商品です。冷やで飲むのが一般的。日本酒の平均度数は15度前後のところ、原酒ゆえにアルコール度数19度と高いため、炭酸割りなども好まれます。作中では第2巻で、松子の彼氏・伊達のおすすめとして登場します。
スッキリして非常に飲みやすいお酒です。度数の高さを忘れないよう、飲み過ぎに注意してください。おつまみもさっぱり系の和食が合いそうです。作中では、サラダ、スルメ、柿の種、わさび豆といったごく定番に合わせていました。
- 真澄 銀撰 パールカップ
長野県を代表する酒蔵「真澄」。この銀撰は、「全国燗酒コンテスト2018」で最高金賞を受賞しました。また、「真澄」の宮坂醸造は、全国新酒鑑評会で最多の金賞受賞歴を持つ蔵のひとつです。
冷やで飲むと甘味があり、燗にすると辛口になるという王道酒。紙のカップでありながら、フタを外せばレンジにかけることもできる優れもの!お酒だけでも十分楽しめますが、しっかりした食事から軽いものまで何でも合ってしまう最強のお酒です。
- 大関 上撰 金冠 ワンカップ
コンビニ、スーパーなどどこにでも置いてある王道中の王道、キング・オブ・カップ酒です。「ワンカップ大関」の愛称で親しまれ、コミックス第5巻で紹介されています。
作中、松子もいうように、冷やでは、ほんのり甘味があります。熱燗にすると、フワッと香りが強くなり、スッキリした味わいに。くせが強いお酒ではないので、基本的にどんなおつまみにも合いそうです。そらまめの塩ゆで、ホタルイカのボイルなど。そのほか、松子はおでんに合わせていました。
作中にも登場しますが、ラベル裏に書かれている言葉もぜひチェックしてみてください!
- 梅錦 ずーっと好きでいてください 本醸美酒カップ
愛媛県で人気蔵の梅錦。受賞歴も多数で、高い技術力が認められています。この「ずーっと好きでいてください」のアルコール度数は14度と少し低めです。
飲みやすく、どんどん飲めてしまう美味しさ。冷やはもちろん、燗もおすすめのオールマイティなお酒です。名前が可愛いですよね。大切な人と飲みたいですね。
作中では、ふぐのヒレを入れ、レンジで温めた後、マッチでヒレに直接火をつけて「ヒレ酒」を作っていました。そのヒレ酒で、フグ鍋を合わせたら、最高ですね。
ーおまけー
こんな飲み比べセットもあります!
まとめ
マンガ『酒と恋には酔って然るべき』に登場するカップ酒を紹介しながら、その魅力についてお伝えしてきました。
日常的に飲んでいるものは、それはそれで親しみやすく、やっと手に入れたものに出会うと嬉しさもひとしお。パッケージの可愛さにほっこりし、味に感動し、何度も楽しむことができます。
また、『酒と恋には酔って然るべき』を読みながら、同じカップ酒を飲んでいると、まるでマンガの世界に入り込んだようです。本作では、お酒の情報も気になりますが、松子の恋の行方も気になる展開に。
「酒も恋もタイミングが大事。楽しく酔いたい」と願う松子が、どんな恋を選択していくのか、カップ酒とともに今後も目が離せません。