突然ですが、皆さんは制服が好きですか?
「制服」と一言で表現しても、その内容は学校や軍服、仕事着までさまざま。
中でもイギリスの制服の素敵さと言ったら、もう圧倒的!ダントツ!昔から変わらないクラシカルなデザインが多く、中には100年以上ずーっと同じデザインも!
そこで本記事ではイギリスの「制服」の魅力を知ってもらうべく、その魅力を紹介していきます。
イギリスも日本と同じように制服を着る学校が多い?
まずは学校の話についてですが、イギリスの中学校・高校も日本と同じように制服を着るところが多いようです。その歴史はなんと16世紀にまで遡り、のちほど紹介するChrist ‘s Hospitalの制服はなんと世界最古だと言われています。
日本の場合は女子はスカート、男子はズボンというように指定されていることが多いものの、イギリスではどちらの性別にも公平であるように好きなボトムスを選べるところも多いのだとか。そのように多様性に溢れているところも素敵ですよね。
イギリスでは私立でも公立でも制服が用意されていることが多いのですが、学校によってデザインやカラーがまったく異なるところもポイント。日本の制服のデザインとはひと味違った見た目に、少し羨ましくなってしまいます。
イギリスの魅力的な制服〜お仕事編〜
・英国メイド
・イギリス近衛兵(このえへい)
・騎馬隊
・Harrodsのドアマン
英国メイド:気品漂うロングスカート
皆さんは「メイド」と聞くと、どのようなものを思い浮かべますか?筆者は真っ先に、秋葉原のメイドカフェにいるような可愛らしいメイドさんたちを思い浮かべます。
しかしイギリスのメイドは、丈の長い黒いドレスに白いワンピース、そしてふんわりとした白いキャップを身につけています。「メイド服=ミニスカート」というイメージがあった筆者は、初めて見たときに衝撃を受けました。
ちなみに一言でメイド服と言っても厳密に決められたものはなく、汚れ仕事の多い午前は安価なプリント地のドレス、午後に黒いドレスとエプロンに着替えることが多かったようです。
(日本でもコスプレが人気だったり、オリジナルメイド服を出しているところもあります。)
イギリス近衛兵(このえへい):イギリスといえばこの制服
「イギリスといえばコレ!」といったようなイギリスらしさ満点のイギリス近衛兵の制服を、1度は見かけたことがあるのではないでしょうか。
モコモコの黒いクマ皮の帽子と目が覚めるような赤のジャケットが印象的な近衛兵の制服は、イギリスのお土産などのデザインにもよく使われています。同じように見えるこの制服も実は5種類に分かれているので、ぜひ見分けてみてくださいね。
騎馬隊:重厚感のあるデザインがたまらない
バッキンガム宮殿を守っている騎馬隊には2種類あり、それぞれ制服が異なります。「ライフガーズ」と呼ばれる連隊は真っ赤なジャケットに白いパンツに黒のロングブーツを合わせており、腰に掲げたサーベルがまたかっこいいです。
一方で「ブルーズ・アンド・ロイヤルズ」と呼ばれる連隊は、ネイビーのジャケットに白いパンツと黒のロングブーツを合わせています。いずれも重厚感のあるデザインで、騎馬隊ということもあり馬にまたがっているため、制服好きには刺さります。
Harrodsのドアマン:深緑のロングコートがかっこいい
イギリスを代表する高級百貨店・Harrodsの前でゲストをお出迎えするドアマンの制服も、実はとても魅力的。かつては日本にも進出していたHarrodsのイメージカラーは緑なのですが、ドアマンの制服も深緑色。
見るからに重そうな生地感ですが、それがまた良いのです。そんなロングコートを体格の良い紳士が華麗に着こなしているのだから、まさに眼福。Harrods店内では、ドアマンの制服を着たハロッズベアも購入できますよ。
番外編:英国紳士の身だしなみ「スーツ」
自分の身体にジャストフィットした、仕立ての良いスーツを着こなす紳士はみんなの憧れ。「スーツは制服ではない!」と言われることは百も承知の上で、あえて英国紳士のスーツの良さを推したい!
ロンドンの街、特にビジネス街近くを歩いてみると、そこかしこでスーツの似合う英国紳士を目にすることができます。柄はもちろん、スラックスの丈にまでこだわった着こなしは、流石と言わざるを得ません。
「背広」の語源になったと言われる仕立て屋街サヴィル・ロウに行くと、素敵なテーラーが軒を連ねています。ちなみにサヴィル・ロウは、筆者が大好きな映画『キングスマン』のロケ地でもあります。
イギリスの魅力的な制服〜学校編〜
次にイギリスの魅力的な学校制服について、詳しく見ていきましょう。イギリスの学校には、それぞれ個性的な制服が用意されています。どの制服も1度着てみたくなるような素敵なデザインばかりですよ。
Eton College:イギリスの制服といえばココ!
ロンドンの西部に位置するEton Collegeは、1440年に設立された全寮制の男子校。英国の王族や貴族の子息が数多く通うとされる本校は、制服も特別感溢れる素敵なもの。普段の制服はなんと黒のテイルコート(燕尾服)、ベスト、タイにピンストライプのパンツ。
「まさに上流階級」といったような上品な見た目は、1度見ると忘れられません。ちなみに監督生になると、中に着るベストの柄はお気に入りのものを選べます。検索するとユニオンジャック柄から和柄のものまでそのデザインはさまざまで、見ているこちらも楽しくなってきますよ。
Rugby School:ラグビー発祥の学校
Rugby Schoolはその名の通り、ラグビー発祥の学校であると言われています。「不思議の国のアリス」の作者であるルイス・キャロルの出身校でもあるRugby Schoolは、男女共学の寄宿学校。
男子の制服はそこまで変わった部分はないのですが、注目すべきは女子の制服。イギリスの学校制服は膝丈のものが多いなか、なんと本校はロングスカートなのです。シャツも開襟タイプで、大人っぽい雰囲気がたまりません。
Downe House School:とにかく緑!な制服が印象的
Downe House Schoolは、イギリスでも珍しい全寮制の女子校。制服のどこを見ても緑!で初見のインパクトがすごいです。ブレザーは緑に赤の細いストライプが入っており、一見クリスマスのようなカラーリングですが、不思議と派手さはなく、上品さがあります。
スカートのデザインはボックスプリーツスカートですが、公式HPを覗いてみると柄はどうやら無地のグリーンとタータンチェックから選べるようです。
Christ’s Hospital Boarding School:450年以上変わらない伝統の制服
Christ’s Hospitalの制服は世界最古と言われており、思わず「ここは本当に現代なのか!?」と思ってしまうようなクラシカル過ぎるデザインがたまりません。
重厚感溢れるネイビーのロングコートに、胸元には白いタイ。さらに足元に覗く鮮やかな黄色いソックスが、アクセントになっています。しかも靴はなんと学校指定のドクターマーチンなんです!想像しただけでもうオシャレではありませんか?
もっとイギリスの制服について知りたい!そんな時におすすめの書籍
ここまで筆者の趣味全開でイギリスの制服について紹介してきましたが、イギリスの制服についてもっと詳しく知りたいのであれば、ぜひこれから紹介する書籍を手に取ってみてくださいね。
『英国学校制服コレクション』
2020年に発売されたこの『英国学校制服コレクション』は、その名の通りイギリスの約30校の制服が写真やイラストとともに紹介されています。制服のディティールなども解説付きで掲載されているため、資料としても非常に人気があるのだとか。
本記事で私が紹介した学校制服はほんの一部ですが、この本に載っているものもあります。知らなかった学校制服なども載っているため、英国の制服好きにとっては夢のような本なのではないでしょうか。ちなみに同じ筆者が出している『英国男子制服コレクション』という書籍もありますよ。
『わたしのイギリススタイルブック』
英国フリークの漫画家・イラストレーターである竹内絢香による書籍『わたしのイギリススタイルブック』。この本にはイギリスの素敵な制服だけでなく過去に流行したファッションなどのイラストが、著者の解説付きで、しかもフルカラーで掲載されています!
SNSで竹内絢香さんのことを知り、筆者はこれまで以上にイギリスのことが好きになりました。それだけイギリスへの愛が溢れた内容となっているので、「英国ファッション」を知りたいなら1度読んで欲しいです。
ちなみにこの本は電子書籍限定ですが、手に取りやすい価格となっているので、気になる場合はぜひチェックしてみてくださいね。
イギリスは素敵な制服だらけ
英国は素敵な制服たちで溢れています。
特に学校制服は、今回紹介したもの以外にも魅力的なものがまだまだたくさんあります。
いつか自由に旅行ができるようになったら、イギリスに行ってまた実際に素敵な制服を自分の目で見たいものです。