癖になる酸味がたまらない!?パンと酸味の絶妙な組み合わせのサワードウを試してみませんか?

食パンやソフトパンが今でもなお人気の日本のパンは、何度食べても飽きることがない美味しさです。

特にパン屋に並べられている何十種もの惣菜パンや菓子パンは、見ているだけで魅力的でいつもどれを買うかで悩んでしまいます。

そんな中、最近では海外スタイルのハードパンから、デニッシュやクロワッサンといったペストリー生地(何層にも折り重なっていてサクサクとした食感が特徴の生地のこと)のパンが取り入れられ、多くの人気を集めています。

そんな中でも、海外では日常的に食べられ親しまれているサワードウを知っていますか?

特にコロナが蔓延したときに、バナナブレッドと同様にシンプルで簡単に作れることから、海外では自宅でサワードウを作る家庭が増えてきました。

今回は、海外では日常的に食べられるサワードウがどんなパンなのか、実際にニュージーランドで試した私目線で紹介します。

サワードウは何の材料からできてるの?

サワードウスターター
サワードウスターター

基本のサワードウブレッドはいたってシンプルな材料のパンで、材料は以下の通りです。

  • 小麦
  • 水(ぬるま湯)

材料がとてもシンプルで驚いた人がいるかもしれません。

日本で親しまれている食パンの材料と比べると、乳製品や卵が一切使われていないため、ベジタリアンやヴィーガンの人にも好んで食べられます。

他のパンと違うのは、サワードウはドライイーストの代わりに野生酵母のスターターを使うため、よりシンプルな素材の味が楽しめます。

また、自然酵母によるバクテリアが作り出す酸味は、酢のような酸味と違って発酵の優しい酸味が口の中に広がり、小麦の甘味が程よく交わるので、とても食べやすいパンです(サワードウはSourdoughと英語では書かれ、Sour(酸っぱい)Dough(生地)と、そのままの意味で名付けられています)。

サワードウはフランスパンに似てパンの耳の部分は硬めですが、中身はふんわりしていながらも水分をしっかりと吸収してもっちりとした食感です。

海外では誰もが知るくらいに親しまれているサワードウ

サワードウ付きの料理
サワードウ付きの料理

ヨーロッパやオーストラリアといった地域では、サワードウは日本の食パンと同じくらい一般的に食べられるパンです。

例えば、日本では米と卵の組み合わせが親しまれているように、海外ではポーチドエッグ、もしくはスクランブルエッグとパンの組み合わせで朝食が人気です。

他にもスープのサイドとして食べられたり、バターやチーズなどの具材をのせたトーストやサンドイッチ、さらにはそのまま食べて酸味を楽しむこともあります。

私もアボカドをのせて一緒に食べたりチーズをのせて焼いたりしますが、サワードウの酸味がこってりとした味を和らげてくれるので、食べやすく親しまれるのだろうなと思います。

一度は試して欲しいサワードウをオススメしたい理由!

サワードウ
サワードウ

サワードウは野生酵母を使っていることもあり、他パンより私たちの食生活や健康にとってメリットがたくさんあります。

実はサワードウが日本で馴染みがまだ少ないだけで、日本人の体にも相性がよく「パンを食べる=体に悪い」という概念が少ないのです。

サワードウがどうしてオススメなのかいくつか紹介します。

実はパンの中ではヘルシーな分類!?

サワードウは天然酵母を使用しているため、体に優しいパンと言えます。

これはヨーグルトの悪玉菌が腸の働きを助けてくれるのと同様に、サワードウのスターターの天然酵母は生菌なので、腸内の悪玉菌を増やして消化を助けます。

小麦と水と塩と、たったの3種類の材料にも関わらず他のパンより栄養素が多いのは、発酵過程によるミネラルの吸収を高めてくれるおかげです。

それに加え、発酵過程でブドウ糖が使われるため、血糖値の上昇を抑えてくれます

歯ごたえしっかりでお腹にとてもたまる!

サワードウの外側はフランスパンのような硬めの歯応えで、中は水分を含んでもっちりとした食感です。

そのため、全体的によく噛まないといけないのでお腹にすごく溜まります

トーストしなければ中身が柔らかく、トーストするとフランスパンのように全体的に硬めの食感が楽しめます。

「パンは美味しいけれどお腹にたまらない」と感じていた人にとって、サワードウは今までのパンに対する概念を変えてくれるパンです。

ベジタリアンやヴィーガンにも対応!

日本のパンは卵や牛乳を使われていることが多いです。

一方で、サワードウは乳製品が一切ないため、ベジタリアンやヴィーガンの人でも楽しめます。

特に日本ではアレルギーをもつ人の数が比較的少ないので話題になってませんが、乳製品アレルギーがある人にとっても体に優しいパンです。

色々な人に対応しながらも、体と環境に優しいパンと言い換えることもできるのではないでしょうか。

ハーブやオリーブなどの組み合わせが抜群!

サワードウの基本の材料は小麦と水と塩の3種類です。

これはあくまでもベースであって、他にオリーブやハーブといった香りを加えるとより食べやすい味に変わります。

私はシンプルにそのままサワードウを食べるか、チーズを乗せて食べることが多いので、ハーブ入りのものを食べた時の後口は、より酸味と旨みの風味が広がります。

酸味のみの味が苦手であったり、味を変えて食べてみたいという人にはおすすめのサワードウです。

他のパンへの組み合わせも可能!

サワードウは自然酵母を使用したスターターを使っていることと同様に、同じスターターをイーストの代わりに使うことでサワードウをベースにしたパンを作ることができます。

例えば、雑穀を混ぜて雑穀パンにしたり、フランスパンに混ぜて酸味のあるバケットにしたり、日本ではピザの生地に混ぜたりしている店があります。

そのため、サワードウという言葉を見かけたら自然酵母のスターターを使用した酸味のあるパンであること、どのスタイルのパンかを見て確認してみましょう。

それぞれのパンの特徴に酸味が加わっているので、普段と違うパンの味わいが楽しめます。

試してみよう!日本でサワードウが買えるお店3選!

パン売り場のサワードウ
パン売り場のサワードウ

海外のパンを取り入れたパン屋が日本で増えてきた中で、サワードウブレッドを扱うお店が増えてきました。

ニュージーランドで見るようなサワードウから、日本人に合わせたサワードウベースを使用したパンまで様々なスタイルで売られています、

日本でサワードウが販売されているパン屋をいくつか紹介します。

STONE BAKERY

STONE BAKERYは大阪にあるパン屋で、地方の素材を生かしたパンを作っています。

一部のパンにサワードウが使われており、ヴィーガンにも優しいパンを多く取り扱っています。

全国配送も取り扱っており、全国から人気を集めているパン屋でサワードウを試してみてはいかがでしょうか。

Neutral Bay Cafe

オーストラリアでヘドバリスタとして働いていたオーナーが、オーストラリアのカフェの文化を広げたいという思いからオープンしたカフェです。

オーストラリアならではのエスプレッソスタイルのコーヒーに合う、カフェのメニューやパンが豊富に揃っています。

お店ではサワードウを取り扱っており、オーストラリアで親しまれているサワードウを使用したサンドイッチやブランチが楽しめます。

初めてサワードウを試す人にとっては、最初にお店で試してからお家用にサワードウを買うきっかけになること間違いありません。

VANER

VANERはノルウェー本場のサワードウを取り扱っており、東京では人気のパン屋です。

日本風の店構えの中で作られる本場のパンはとても香ばしく、思わず焼きたてパンを手に入れたくなります。

サワードウだけでなくクロワッサンやデニッシュパンも取り扱っており、色々なパンを試してみたくなること間違いありません。

これでサワードウにはまること間違いなし!

惣菜パンや菓子パンと違って、普段家で楽しむようなパンを買う際は馴染みのあるものを買うことが多いのではないでしょうか。

そんな人にとって、新たにパンを試してみる選択肢として今回はサワードウを紹介しました。

またサワードウは体にも優しいパンなので、普段乳酸菌を摂取する機会が少ない人やパン好きでも体の健康に不安がある人には最適のパンです。

サワードウのスターターによる乳酸菌の酸味は独特でありながらも、酸味が好きな人にとっては絶対にハマること間違いありません。

まだサワードウを試したことがない人は、これをきっかけに試してみてください!

この記事を書いた人

かわもん

ニュージーランド在住のバリスタライター。
コーヒーと山と自然が生活の基盤です。