私は焼肉オタクです。
美味しい焼肉を求めて、お店の新規開拓はもちろんのこと、自宅でも焼肉を楽しめるよう日々研究しています。
焼肉への愛情は深まるばかりだけど、長引く自粛生活でなかなか外食をすることができない。
そんな中、なんとか焼肉への愛情を表現できないかと考えたのが今回の企画です。
「iphoneでプロ並みに美味そうな肉を撮ることができるのか本気でチャレンジする」
場所は自宅テラス。専用の機材もない平凡な一般家庭が舞台です。
結論から言わせてください。
めっちゃ難しい。
それでは、私と旦那の「焼肉を美味く撮ろうとする」死闘の様子を、ごらんください。
焼肉のときは肉以外の会話をしたくない
焼肉撮影の前に、少しだけ焼肉オタク的エピソードをお話させてください。
そもそも私は、焼肉オタクだという自覚がないまま、「ただの焼肉好き」だと思って生活をしていたんです。
でもある時気づいたんです。
焼肉に向き合っていない人と同席できない!
おこがましく、「おまえは何様だ」という情報で恐縮なのですが、私が焼肉で同席できない方は以下の通りです。
- 何の部位かわからず食べている
- 焼肉のタレに頼りすぎている
- 肉を焼く順番にこだわりがない
- 焼き網一面に肉を並べる
- 肉が焼けていく様子に興味がない
- 肉を食べたあとの感想が無い
- 話に夢中で肉のベストタイミングを逃す(最悪)
- 話に夢中で肉を焦がす(最悪)
というわけで、自分で言うのもなんですがかなりウザイんですね。
そんな人生を送っているうちに、同じような価値観を持っている友達が絞られていき、今では一緒に焼肉に行ける友達がたったの2人になりました。
彼女たちも「一緒に焼肉を楽しめる人がほかにいない」という理由で、いつも私を含めた3人で焼肉に行っています。
同じ価値観の彼女たちと行く焼肉は、最高に幸せな時間で、すべての欲求が満たされていきます。
- まずは一皿ずつ注文し、お店の得意部位を確認する
- 肉の到着を待ちつつ、「肉情報交換」をする
- 肉が来たら見た目の感想を述べる
- トングは私が握る(すべての責任を背負います)
- 肉が焼ける音を楽しむ
- 肉からにじむ脂を楽しむ
- 肉の焼けていく香りを楽しむ
- 肉が焼けている間は、誰も肉から目を離さない
- ベストタイミングで取り上げる
- 五感すべてを使い、肉を全身全霊で味わう
- 焼け具合の感想を述べる
- 肉の感想を述べる
- 良かった肉を追加注文する
- エンドレス
こんなにじっくり焼肉と向き合ってくれる友達がいてくれて、本当に幸せものだと思っています。
【実践】おうち焼肉で「美味そうな肉」を撮る!
クドクドと焼肉好きの話をしたところで、実践に移ります。
使用するのは「iphoneXR」。
YouTubeもこれ一台で動画を撮っており、テレビの大画面に映しても耐えうる高性能カメラを搭載しています。
今回おうち焼肉で用意した肉がこちら!
まずはハラミ。100gあたり500円のアメリカ産です。和牛ハラミより肉の味が濃く、食感もしっかりしているので、毎回購入しています。
ハラミは霜降り肉と違って、白と赤のコントラストが無い部位。写真で撮るのが難しそうです。
こちらも100gあたり500円の牛ロース。見た目よりアッサリしていて、しつこくないものを選びました。
サシが粗めですが写真できっと映えるはず!期待したいお肉です。
100gあたり198円の豚バラです。脂が多いのでコンロがファイヤーしがちですが、火による写真映え効果を狙って購入しました。
というわけで設置完了。いつものおうち焼肉セッティングです。
まずは、美味しく撮るのが難しそう!と思っていたハラミからチャレンジします。
ちなみに時刻は夕方17時半。ギリギリ明るいうちから、暗くなるにつれてどうなっていくかを試したくて、日没間際に撮影を開始してみました。
とりあえずハラミを無造作に置いてみる。
ここでiphoneを構えて思った。
ちょっと待って、熱くて近寄れない
いつもテラスでおうち焼肉をするときは、カメラを引いて動画を撮ることがほとんどなので、大事なことが抜けていました。
炭火が熱すぎてiphoneを近づけられないんです。考えればスグわかることだった・・・アホすぎる!
とはいえ近寄らないと写真が撮れない!
頑張って近寄ります。
上の画像は照明無しの状態です。炭火が赤く光って映えるけど、お肉がちっとも美味しそうじゃない。
よし、照明をあてよう。
上の画像は、室内で使っているスポットライト型の間接照明をハラミにあてたところ。
やっぱり照明大事!全然違いますね。
白い光じゃないのも良かった。グッと美味しそうになりました。
その後、「プロのように焼肉を美味しく撮る」という目的を達成するため、ハラミを色んな角度から撮ってみましたが・・・
トングで持ってみたり、光源を変えたりしてみるも、全然美味しそうに撮れない。
もはや肉にすら見えない!
「これはもしや企画倒れなんじゃ・・・?」
そんな言葉が頭をよぎりましたが、一旦ハラミの撮影をやめてみることに。
わかりやすい見た目のお肉なら美味しく撮れるかもしれない!
そんな期待を旨に、再チャレンジです。
次は、牛ロースステーキだ!
上の画像が、スポット照明無しの状態。
下の画像が、スポット照明ありの状態です。
照明の大事さを思い知ります。プロの撮影現場も、たくさんの照明を用意して撮影しますよね。
やっぱり「食べ物には光が当たらないと美味しく見えないんだ」と改めて痛感。
あと、お皿が映ることを想定していなかったので、この場合は皿も問題ですね。
さすがに「スーパーのトレイそのまま」では良い肉も魅力半減です。
牛ロースは1枚しか無いので、慎重に焼きます。
下の4コマ画像は、実は10秒近くかけてゆっくりと網に乗せてもらったところを連写しまくったのですが、これがもう熱くて熱くて。
旦那が悶えながら焼いてくれました。
でも苦労の甲斐あってか、右上の画像はちょっと美味しそうに撮れたのではないかと思います。
大きな肉の場合、肉のたわみ具合を映すことで「肉の柔らかさ」が伝わりますね。
しかし、やっぱりiphoneでは熱すぎて全然近づけない・・・!
下の画像はズームアップ機能を利用して撮った画像ですが、ズームアップではボカシも効かないし、ピントもロクに合わせられないので「ただ撮っただけ」になってしまいますね。
しかし、撮影の方法を試行錯誤している間にも、ちゃくちゃくと肉に火が通っていきます.
撮影のためとは言え、この肉をベストタイミングで食べることは絶対に外せない!
時間との勝負だ!
ここからは旦那と息を合わせて連写していきます(ひたすら熱いのを耐えてもらっている)
うおおおおおお
脂が落ちるので、牛ロースもファイヤーします。
もともと「炎が上がったときがシャッターチャンス!」とは思っていたものの、炎が強すぎたり弱すぎたりして全然良い感じに撮れない。
プロのカメラマンは炎さえ操っているんでしょうね・・・。
牛ロースだけで100枚ぐらい撮影したなかで、1番マシかな?と思ったのがこちら。じゃん。
肉の後ろに少し炎が上がっており、さらに肉がたわむことで柔らかさも表現できている。
残念ながら霜降りの脂は映せず、ピントもかなり怪しいのですが、写真全体の雰囲気的には1番マシかなと思います。むむむ。
よし!次は豚バラだ!
豚バラは脂の量が多いので、あっという間に焦げやすく、注意が必要な肉です。
ご覧の通りです。
大炎上
iphoneを近づけようものなら、本体が溶けてしまいそうなぐらい熱い。
トングで豚バラを持って撮影しようとするも、度々あがる炎にiphoneを上手く扱うことができない!
大量の汗を流しながら、炎に挑んで何度もチャレンジします。
でも、熱すぎてiphoneを持っていられずピントがブレまくる。
トングで持つと肉が隠れて何がなんやらわからない。むむむ。
ここで、iphoneを横にして撮ることを諦めました。
片手で横にして撮ろうとすると、本体側面のボタンを押さないといけないので、ピントが全然あわないんです。
というか、1人で焼肉撮影するのにそもそも無理があった。
本気で熱い中、だくだくと汗を流して連写しまくり、なんとか撮れた豚バラのベストショットがこちら。
炎をしっかり映すために、照明を切り、連写しまくって撮影しました。
ただ、これも「雰囲気だけなんとなく美味しそう」に撮れた1枚。
豚バラかどうか判別するのも難しく、肉の美味さを表現するのは完全に失敗しています。
む、むずかしい!
最後に、全然上手く撮れなかったハラミに再チャレンジしましたが、見事に撃沈しました。
難しいと思って挑んだハラミ、本当にどうにもなりませんでした。無念です。
今回のベストショット
最後に、今回のベストショットをまとめました。
と言っても全く納得できていない不服の2枚ですが、かなり頑張りました!
どちらも「炎」に頼った写真となりました。
炎を入れると雰囲気がグッと良くなるんですが、炎が動くのでピントが合わせづらいです。
iphoneのカメラは手前のものにピントを合わせようと調整してくれるんですが、これが逆に仇となりました。
【さいごに】焼肉の撮影に挑んで、学んだこと
最後に、反省も踏まえながら学んだことをお伝えします。
奥が深すぎる、食品撮影の「照明」
今回は「iphoneでプロのような美味そうな肉が撮れるか」という企画でしたが、スポットライト型の照明がなければ全くもって成り立たないものでした。
もともとテラスについている照明だけでもかなり明るいので何とかなるかな?と思っていましたが甘かったです。全然、どうにもならないです。
食材に直接ライトをあてることができないと、全く美味しそうに撮れませんでした。
本来、食品撮影とは多くの照明を駆使し、プロのカメラマンが行うものです。
焼肉ともなると、火を扱うのでまた全然違った機材を必要とするかもしれません。
プロのすごさを思い知りました。
焼肉を撮る自分の甘さを恥じた
今回は、「最近のiphoneカメラは性能が良いから、かなりプロ寄りの写真が撮れちゃうのでは?」と思い、企画したものです。
もちろんiphoneの性能が素晴らしいことに変わりはありません。
最新のiphone12なら、また違った良いものが撮れていたかもしれません。
しかし、自分の甘さを反省しました。
「焼肉を美味しく撮る」のがどれだけ難しいことなのか。少し考えればわかったはず。
こんなに焼肉が好きなのに、なぜそんな簡単なことに気づけなかったのか。
「もう、焼肉オタクなんて言っちゃいけない」と思うほどには激しく凹みました(本当です)
でもチャレンジ自体は非常に面白く、楽しく、熱中できる企画となりました。
この失敗と学びを糧に、また焼肉オタクとして精進していきたいと思います。
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