もうまずいなんて言わせない!イギリスの絶品料理10選

積み上げてきた歴史と重厚で伝統的な文化があると同時に、ファッショナブルな一面も持ち合わせる国・イギリス。そんな魅力あふれる場所でありながら、「イギリス=料理がまずい」というイメージを持っている方は多いのではないでしょうか?

筆者はイギリスが大好きで、これまでに数度イギリスを訪れました。イギリスの良さを実際に体験してもらうべく友人にイギリス旅行をおすすめするものの、悲しいことに毎回「イギリスは料理がまずいんでしょ?」と言われてしまいます……。

そこでこの記事では「イギリス=料理がまずい」というイメージを払拭するべく、筆者がぜひおすすめしたいイギリス料理10選をご紹介します!

なぜイギリス料理はまずいと言われる?

ユニオンジャック

検索エンジンで意気揚々と「イギリス料理」と入力すると、残念ながらサジェスチョンでは「イギリス料理 まずい」と出てきます。そもそも、なぜイギリス料理は世界的に「まずい」という評価を受けているのでしょうか。

イギリス料理がまずいと言われる理由は諸説ありますが、昔のイギリス人は食にあまり興味がなかったことが大きく関係しているようです。その結果あまり手の込んだ料理を作らなかったり、味付けが薄かったり……。

和食やフレンチのように繊細な味付けや見た目でも楽しめる料理と比べると、確かに「まずい」と言われてしまっても仕方ない部分があります。しかしそれは昔の話で、現代のイギリスでは少しずつ食文化が変化し、おいしいものも増えてきていますよ。

ぜひ1度食べてほしいイギリス料理10選

ここではぜひ1度食べてほしいイギリス料理10選をご紹介します!家庭でも手軽に作れるものや日本のパブやレストランなどで食べられるものもあるので、要チェックです。

スコーン

スコーン

イギリス料理を語るうえで欠かせないのは、やはりスコーンなのではないでしょうか。日本でもスイーツとして人気の高いスコーンは、もちろんイギリスでも大人気です。

アフタヌーンティーやハイティー、クリームティーといった紅茶を飲む習慣が根付いているイギリスでは、スコーンはなくてはならない存在。

何も入っていないものだけでなくレーズンや紅茶の茶葉が入っているものもありますが、いずれもジャムとクロテッドクリームを乗せて食べるのが定番ですよ。

ちなみにスコーンにクロテッドクリームを塗ってからジャムを乗せるのはデボン式、ジャムを塗ってからクロテッドクリームを乗せるのはコーンウォール式と呼ばれています。どちらも微妙に味わいが異なるので、好みを見つけてみてくださいね。

フィッシュ&チップス

フィッシュ&チップス

フィッシュ&チップスは日本のパブやビアホールでも出されていることが多いため、1度は目にしたことがあるのではないでしょうか。

一般的にはタラが使用されることが多く、サクフワ食感はクセになります。日本ではタルタルソースで食べるのがメジャーですが、塩とビネガーで味付けをするのがイギリス流ですよ。

お酒好きの方は、ぜひパブで揚げたてのフィッシュ&チップスとイギリスの地ビールのペアリングをお試しあれ。あまりにもマッチしすぎる組み合わせでぐんぐんビールが進んでしまうので、飲み過ぎにはくれぐれも気をつけましょう。

イングリッシュブレックファースト

イングリッシュブレックファースト

イングリッシュブレックファーストはその名の通り、イギリスを代表する朝ごはん。「英国で美味しい食事をとりたければ朝食を三度とればいい」というイギリス作家のウィリアム・サマセット・モームの言葉があるように(単にイギリスの食文化に対する皮肉である可能性もありますが……)、とても満足度の高い料理です。

ワンプレートにさまざまな料理が所狭しと並んだこの料理は、イギリス内のカフェやレストランであれば高い確率で提供されています。代表的なメニューとしては、ソーセージやベーコン、ブラック・プディング(血を固めたソーセージのようなもの)、ポテト、卵料理、薄切りのトーストなどなんと8種類以上!

卵料理は以前は目玉焼きがメジャーでしたが、今は場所によってはスクランブルエッグやポーチドエッグなど、調理方法を選べるところも多いです。

サンデーロースト

サンデーロースト

食べごたえのあるローストビーフを食べられるサンデーローストは、イギリス全土で親しまれている料理。「サンデーロースト」という名前が表しているように、現地の人は日曜に食べることが多いです。しかし最近ではサンデーローストを日曜だけでなく定番メニューとして置いている店も多いので、いつでも楽しめるようになっています。

ボリュームたっぷりな肉の付け合わせにはにんじんやケールなどの温野菜や、マッシュポテト、さらにヨークシャー・プディング(後ほど詳しくご説明)が並ぶことが多いです。たっぷりかけられたグレービーソースがローストビーフの肉汁と絡んで、食欲をそそりますよ。

シェパーズパイ

シェパーズパイ

イギリスには数多くのパイ料理が存在します。その中でも特に有名なものが、このシェパーズパイ。一般的なサクサクのパイとは少し異なるシェパーズパイは、羊肉を使っていることからシェパーズ(羊飼い)という名前がついています。

羊肉のミンチにマッシュポテトをたっぷり乗せてオーブンで焼き上げたこのパイはボリュームたっぷりで、満足度が高い一品。羊肉が手に入りにくい場合は、牛肉のミンチで代用することもあるようです。

ミンチ×マッシュポテトの組み合わせは子どもが大好きなのはもちろん、ハイボールやワインもぐんぐんすすむ味で大人でもたまりません!

ヴィクトリアサンドイッチケーキ

ヴィクトリアサンドイッチケーキ

バラエティ豊富な焼き菓子が存在するイギリスですが、老若男女から愛されているのがヴィクトリアサンドイッチケーキ。19世紀に60年以上もイギリスを統治し続けたヴィクトリア女王の名前を冠したこの焼き菓子は、スポンジケーキの間にジャムを挟んだシンプルなものです。

ヴィクトリアサンドイッチは古くよりアフタヌーンティーで出されており、かのヴィクトリア女王もお気に入りの逸品だったのだとか。ショートケーキとは違ってずいぶんシンプルですが、どこか懐かしく素朴な味わいがくせになります。

伝統的なレシピだと間に挟まっているジャムはラズベリーですが、いちごジャムやクリームを挟んでもおいしいですよ。

トライフル

トライフル

トライフルはイギリスを代表するデザートで、カスタードやフルーツ、スポンジを器の中で層状に重ねたものです。器をガラスにすることで、見た目にも楽しめるのが特徴。

その起源はなんと16世紀までさかのぼり、現代にいたるまで幾度となくレシピが改良されてきました。トライフルにはイギリスの言葉で「つまらないもの」という意味があり、ありあわせのもので作られることからそのような名前がついたと言われています。

普段使いできる気軽なデザートとしてはもちろんのこと、クリスマスや年末年始などのお祝いで出されることも珍しくないトライフル。アレンジが効くので、いろいろな楽しみ方ができるところも嬉しいポイントです。

スコッチエッグ

スコッチエッグ

スコッチエッグは固ゆでのゆで卵をスパイスの効いた牛ひき肉で包み、衣をつけて揚げたイギリス料理です。この料理を初めて作ったのはロンドンの老舗の食料品店・フォートナム&メイソン。

フォートナム&メイソンは王室御用達の高級食料品店で、人気商品の紅茶やクッキーは日本の百貨店などでも購入できます。本店では紅茶以外の食料品や食器なども販売されており、もちろん店内で揚げられたスコッチエッグも食べられますよ。

その他にもスコッチエッグは地元の肉屋やスーパーで売られていることも多いので、イギリスを訪れた際にはぜひ食べ歩きすることをおすすめします。

クランブル

クランブル

「ぽろぽろと崩れる」という意味をもつクランブルは甘いデザートとして出されることが多いですが、中には塩味の効いた食事用のものも。

代表的なものは「アップルクランブル」で、甘く煮込んだりんご(アップルパイの中身を想像してもらえると分かりやすいです)にバター・小麦粉・砂糖を混ぜたぽろぽろの生地をかけ、表面がカリッとなるまでオーブンで焼きます。

焼きたてのクランブルは絶品ですが、冷めてもおいしく食べられます。1番おすすめの食べ方は、熱々のクランブルにバニラアイスなどを添え、温度差を楽しみながら食べる方法です。

ヨークシャープディング

ヨークシャープディング

ヨークシャープディングは先ほどご紹介したサンデーローストの付け合わせにも使われるもので、イギリスのヨークシャー州で生まれた伝統料理です。

日本でプディングと聞くとプリンを想像しがちですが、ヨークシャープディングはふわふわ食感がくせになるシュークリームの皮のようなもの。

肉料理の付け合わせとして出されることが多いヨークシャープディングですが、イギリスでは生地にソーセージを入れて焼き上げた「トード・イン・ザ・ホール」というダイナミックな料理も人気ですよ。

番外編!1度見たら忘れない⁉︎インパクト大なイギリス料理

これまでぜひ食べてほしいイギリス料理を紹介しましたが、ここでは味はともかく見た目のインパクトが強すぎる料理をご紹介します。

先ほど紹介した料理たちはすべて自信を持っておすすめできるものばかりですが、こちらは正直なところ好みがわかれます。

「イギリスに行ったからには食べてみたい!」という場合は、自己責任で楽しみましょう。

スターゲイジーパイ

ニシン

イギリスの定番料理の1つであるスターゲイジーパイは、あまりにも見た目のインパクトが強すぎるために初めて見る人は敬遠しがちです。

パイからいくつもの魚の頭が飛び出しているその見た目はなかなかグロテスクで、たしかにチャレンジをしにくいのも事実。さらに魚が何匹も丸ごと使われているため、生臭そうなイメージもありますよね。

しかし魚の下処理がしっかりされてさえいれば生臭さも感じず、意外とおいしく食べられると言われています。もし気になる場合は、ぜひ1度チャレンジしてみてくださいね。

鰻のゼリー寄せ

鰻のゼリー寄せも日本では目にすることのない料理ですが、イギリスでは比較的よく見かけます。

残念ながら見た目はお世辞にも美味しそうとは言えず、イギリス国民の中でも評価が大きく分かれます。筆者もこの料理は試したことがないのですが、我こそはという猛者はイギリスを訪れた際にお試しあれ!

イギリスにはおいしいものがいっぱい!

かつては「イギリスではマクドナルドが1番おいしい」など屈辱的な評価を受けていたイギリス料理ですが、時代の変遷とともに味もずいぶん良くなってきているようです。

実際に筆者がイギリスを訪れた際も、「まずくて食べられない!」という料理には出会いませんでした。むしろ「イギリスに行ったらまた食べたい!」と思えるもののほうが多かったので、「イギリス=ご飯がまずい」というイメージを持っていくと逆に拍子抜けしてしまうかも。

イギリスには食事以外にもおすすめしたいものや場所がたくさんあるので、今後安心して旅行ができるようになったらぜひ1度訪れてみてくださいね。

この記事を書いた人

kyoko.

英国と映画をこよなく愛する女。酒とつまみは必需品。
最近はBTSとTXTにもお熱。