よみきかせママのおすすめ絵本10選!

みなさんは子どもの頃、絵本をよみましたか。

筆者は絵本好きな子どもで、その頃大好きだった絵本を今でも大切に持っています。多くの絵本に触れる機会があるということで、数年前から絵本のよみきかせボランティア活動も始めました。

絵本は、子どもたちの心の発達と成長を促すためにとても大事なもの。それと同時に、大人にとってもよみきかせを通して、子どもたちの様子を知ることもできます。よみ手が思いもよらない所で反応があり、とっても興味深いものです。

よみきかせをしていく中で出会ったたくさんの素敵な絵本たち。今回は、その中からおすすめの10作品を紹介します。小さなお子さんから大人も楽しめるものをピックアップ。親子で楽しい時間を過ごせるような絵本を紹介します!

絵本の魅力とよみきかせ

絵本の魅力

絵本とは、絵を楽しむことができ、そこに書かれた言葉や物語も同時に楽しむことができる本のこと。またその形態もさまざまです。知育絵本、昔話絵本、しかけ絵本、大型絵本などなど。子どもが1人でよむこともできますが、大人がよんであげることもしばしばです。

多くの人が人生で最初に出会う本が絵本ではないでしょうか。そこで出会った絵本によって、その後、本を好きになるかどうかが決まるという専門家もいます。それほど絵本との出会いは大事だということですね。

絵本の魅力は、絵が動かないところにあります。だからこそ、子どもたちは自由に想像力を巡らせることができるのです。一方的に与えられるのではなく、自ら想像の世界を作り出すことができる。それが絵本の最大の魅力ではないでしょうか。

絵本の魅力
絵本の魅力

よみきかせのススメ

絵本からは多くの学びがあります。文字や言葉を覚えるだけなく、心の成長や発達も促してくれます。特に父親や母親がよみきかせることで、その絵本の内容を楽しむと同時に、声の心地よさ、肌の温もりなども感じ取ることでしょう。自分のためだけに向けられる親の愛情をひしひしと感じるのです。

絵本のよみきかせは、親子の大事なコミュニケーションのひとつ。よみながら、互いに感想を言い合うこともできます。また、たとえ言葉は交わさなくとも、声に出してよむことで気持ちも伝わります。

いいことずくめの絵本のよみきかせ。ぜひ、親子で楽しんでみてください。

よみきかせ
よみきかせ

おすすめの絵本セレクション10選

絵本の魅力やよみきかせの楽しさを紹介しました。ここでは、これまで筆者がよみきかせをしてきた絵本の中から、おすすめの10冊を紹介します。

*各出版社が推奨する適性の年齢も明記しています。(特にない出版社もあります)

おばけなんてないさ(ポプラ社)

*0歳~2歳

『いやだいやだ』や『ねないこだれだ』など幼児から楽しめる絵本を数多く世に送り出している絵本作家・せなけいこ。誰もが知っている童謡「おばけなんてないさ」がせなけいこの絵で絵本になりました。

せなけいこのおばけは、とっても生き生き(?)としていて、よみながら楽しくなってしまいます。この絵本をよんで歌を歌えば、おばけなんてこわくない!友達になっちゃいましょう!

最後のページには、歌詞と楽譜も掲載されている充実ぶりです。

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しょうぼうじどうしゃじぷた(福音館書店)

*読んであげるなら4才から、自分で読むなら小学低学年から

小さな子どもたちに人気の絵本『しょうぼうじどうしゃじぷた』。1963年に刊行された山本忠敬原作の乗り物絵本です。

消防署にある自動車の中で、小さな消防自動車の「じぷた」はちびっこ扱いされていました。はじご車ののっぽくん、高圧車のばんぷくん、救急車のいちもくさんの3台は大きくて立派な働きをしています。そんなある日、山小屋で火事が起きます。山道を登っていけるのはじぷただけ。なんとか山火事になるのを防ぐため活躍するじぷたの物語です。

これをよむときは決まって、とても反応してくれる子どもたち。あまりの反応のよさに、よみきかせをしている大人まで嬉しくなってしまいます。小さくたって頑張れば活躍できるじぷたは、子どもたちの人気者です。

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株式会社 福音館書店
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じゅげむ(クレヨンハウス)

*推奨年齢特に明記なし

『じゅげむ』は川端誠作の落語絵本です。

子どもが生まれたので、なんとかいい名前をつけてやろうとお寺の和尚さんに相談するお父さん。そこで、めでたい名前をいくつも教えてもらいます。

家に帰ったお父さんは、なんと教えてもらった全ての名前をつなげて子どもの名前にすることにしました。その名前の長いこと長いこと。ご近所の人たちも名前を覚えるための練習会を開くほどです。親の子どもの幸せを願う気持ちを笑いに変えた落語のお話

子ども番組の影響からか「じゅげむ」を完璧に暗記している子どもたち。作中何度も「じゅげむじゅげむ~」のフレーズを口ずさむ箇所が出てきますが、子どもたちによっては、このフレーズに合わせて大合唱になることも。子どもとよみ手との一体感がたまりません

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いろいろへんないろのはじまり(冨山房)

*幼児から

『ふたりはいっしょ』シリーズで知られるアーノルド・ローベルの作品『いろいろへんないろのはじまり』。1977年に発行されました。

その昔、色のない時代。魔法使いが色を作ることに。青色、黄色、赤色といった具合に次々と色の世界を作ります。しかし、青色だけの世界では気分が落ち込み、黄色だけの世界では眩しくて頭が痛くなり、赤色だけの世界では怒りっぽくなってしまいます。色と共に人々の感情が変化していくのでした。そこで、色を混ぜてみることにする魔法使いでしたが……。

絵も文章も素敵な絵本です。色のない世界からさまざまな色を獲得していく様子は本当に秀逸。青色と赤色を混ぜると何色になるかなど、子どもと考えながら楽しくよんでいくことができます

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冨山房
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ウエズレーの国(あすなろ書房)

*小学校低学年~高学年

『ウエズレーの国』は、数多くの文学賞を受賞しているポール・フライシュマン作の物語です。絵を担当したのは『としょかんライオン』などのケビン・ホークス

町ではちょっと変わり者のウエズレー。ほかのみんなは同じ格好をし、好きなものもみな同じ。ウエズレーだけは違いました。そんなウエズレーは、夏休みの自由研究として、自分だけの文明を作ることに。その名も「ウエズランディア」。ひと夏のウエズレーの新たな文明は、彼だけなく町の子どもたちをも変えてしまうのでした。

ウエズレーの行動力や思考力は、よむたびに驚かされます。誰もみなウエズレーの国で一度過ごしてみたいと思うのでは。想像力を掻き立てられる素晴らしい絵本。絵本の持つ力を改めて感じた一冊です。

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星の使者 ガリレオ・ガリレイ(徳間書店)

*小学校低学年から

当時の常識であった天動説を覆す地動説を唱えたガリレオ・ガリレイ。権力に負けず自身の説を唱え続けたことで、宗教裁判にかけられ有罪となってしまいます。信念を貫き通した科学者、ガリレオ・ガリレイの生涯を描いた物語です。

国際アンデルセン賞画家賞受賞のピーター・シスが描く美しい絵柄と文章に心が掴まれます。絵本としても十分に楽しみながら、いつの間にか地動説の勉強に。面白い描き方をしている絵本なので、細部までよくチェックしてみてください。国語の教科書にも掲載された絵本です。

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急行「北極号」(あすなろ書房)

*7歳から

光の魔術師と呼ばれる絵本作家・オールズバーグの絵と文が楽しめる『急行「北極号」』日本語訳は村上春樹が担当しています。

クリスマスイブの夜。サンタを信じる子どものもとにやってくる急行「北極号」。主人公の僕のもとにもやってきました。その不思議な汽車に乗り込む僕。周りを見渡すと、パジャマ姿の子どもでいっぱいです。この汽車が目指すのは北極点。そこではクリスマスに配るおもちゃが作られているのでした。

毎年、クリスマスがやってくると個人的にもよんでしまう大好きな絵本です。パステルで描かれているという絵は本当に輝いてみえます。神秘的な世界が広がっていく様子が実に美しい!子どもも大人もクリスマスのワクワク感を味わうことができます。最後の銀の鈴のくだりに毎回胸が熱くなってしまいます

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はなとひみつ(フレーベル館)

*幼児から

星新一作×和田誠絵のゴールデンタッグが織りなす貴重な絵本『はなとひみつ』

花が大好きな女の子が描いた一枚の絵。巡り巡って、秘密の研究所へと紛れ込みます。偶然の連鎖が奇跡を呼び、女の子の思いつきが現実になっていくことに。星新一の言葉のリズムも心地よく、大切なメッセージを届けてくれます

星新一といえば、「ショートショート」のイメージが強いですが、なんと絵本も書いているんですね。絵本においても独特な世界観は変わりません。子どもだけなく大人にもよんでほしい絵本のひとつです。

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ピンクがすきってきめないで(講談社)

*3歳から

女の子だからってピンクが好きとは限らない。黒が好きで、昆虫や化石、クレーンが大好きな女の子が主人公。女の子らしくとか男の子らしくの「らしく」ってどういうこと?

ナタリー・オンス原作の『ピンクがすきってきめないで』の表紙はピンク色ですが、ピンクが好きでない女の子の物語です。そんな女の子心の叫びを表現しているようなイリヤ・グリーンの絵柄は非常にインパクトがあります

あなたはあなたでいいんだよ。自分が好きな自分でいてほしい。そんなメッセージが伝わってきます。子どもたちが自分に自信を持てるようによんであげてください。

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パンダ銭湯(絵本館)

*推奨年齢特になし

亀山達矢と中川敦子によるユニットtuperatuperaが原作の絵本です。刊行されてからずっと人気絵本なので、ご存じの人も多いのでは。

みなさんはパンダしか入ることができない銭湯があるのを知っていますか?パンダ以外が入れないのはなぜ?なぜなら、パンダには世の中に知られてはいけない秘密があったのです!

動物園のパンダの親子が銭湯にいく様子を描いた作品。パンダの秘密のあれやこれやを覗き見することができます。

とにかく最初から最後まで楽しい絵本。何度よんでも新しい発見があります。親子で楽しめること間違いなし!

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まとめ

今回は、これまで筆者がよみきかせで出会ったおすすめの絵本を紹介しました。絵本の温かさ、直接よみきかせすることの大切さを少しでも理解いただけると嬉しいです。また機会がありましたら、ほかの素敵な絵本を紹介していけたらと思います。ぜひ、親子で絵本を楽しんでください!

この記事を書いた人

kayser

元映画業界在籍。現在は一児の母で、エンタテインメント中心の記事を執筆するWEBライター。最近はマンガ記事多数。映像企画やオンラインセミナーのサポートなどもやっています。
2021年より、映画ライターの松弥々子さんと「犬猫映文館」を立ち上げ、noteを始めました。