イギリスの社交場「パブ(Pub)」とは?特徴やマナーを徹底解説!

イギリスに行くと、いたるところで目にする「パブ(Pub)」。いつでも誰でもふらっと立ち寄れるパブはイギリス人にとって、なくてはならない存在です。筆者がイギリスに行った時期はいずれも2〜3月にかけての寒い時期ばかりでしたが、英国人たちがテラスでビール片手に語らっている姿を今でもよく覚えています。

この記事ではイギリスのパブがどのような場所なのかを説明するとともに、パブのマナーやロンドンで訪れるべきパブについて詳しく紹介します!最後まで読んだら、きっとイギリスのパブに行きたくなること間違いなしです!

そもそもパブってどんな場所?

パブ ビール イギリス
パブ ビール イギリス

最近では日本でもパブやパブ風のお店が増えてきましたが、そもそもパブとはどのような場所なのかご存知でしょうか。ここではパブがイギリスでどのような立ち位置なのか、その歴史と併せて紐解いていきます。

イギリスではパブはバーよりも人気!

日本ではバーと同じ扱いをされることもあるパブですが、この2つはそもそも発祥の国が異なります。パブはイギリス発祥なのに対し、バーはアメリカ発祥。いずれも「酒場」という意味では同じなのですが、その役割は少し異なるようです。

パブの正式名称は「パブリックバー(Public bar)」であることから分かるように、単なる「酒場」というよりは「社交場」としての役割が大きいです。そのため歴史のあるパブだと宿泊施設を兼ねていたり、大勢が入れるホールがあったりします。

気のおけない仲間とビールを片手に心置きなく語り合う、そのようなパブを愛してやまない英国人たち。もちろん静かなバーもお洒落で素敵ですが、仕事終わりにいつもの仲間と会うために足を運びたくなるような温かい雰囲気が漂うパブは、もはやイギリス人の生活の一部といっても過言ではありません。

パブの文化が広まったのは18〜19世紀

パブの歴史
パブの歴史

パブの歴史を遡ってみると意外に古く、文化自体が広まったのは18世紀から19世紀だといわれています。今でこそイギリスのパブは「お酒を飲む場所」というイメージがあるものの、かつては宿屋としての機能をもつものも数多くありました。

最初は「Public house(公共の家)」として、その名の通り集会所や結婚式場として広く普及していた施設は、時代の移り変わりとともに「お酒を飲む場所」として変化していったのです。

もちろん今でも「Public house」と呼ばれていた時代の名残があるパブもちらほらと存在し、それぞれ大人数が集まれる部屋や宿泊施設などを有しています。

日本とイギリスのパブは違う?

ビール 乾杯 パブ
ビール 乾杯 パブ

日本でパブと聞くと、サクッとお酒を楽しめる「HUB」などを想像する方が多いのではないでしょうか。「HUB」以外にもイギリス風のパブは日本でもじわじわと増えてきていますが、日本とイギリスのパブに大きな違いはあるのでしょうか?

ただでさえ海外で不安なのに、ましてマナーに厳しそうなイギリスのパブなんて……と不安に思うそこのあなた、ご安心ください。確かに日本の居酒屋とは異なり独自のルールはあるものの、基本さえ押さえておけばイギリスでのパブデビューも怖くありません!

注文は席ではなくカウンターで

パブのカウンター
パブのカウンター

基本的にイギリスのパブでは、フードもドリンクも席ではなくカウンターで注文する必要があります。日本の居酒屋などでは店員が席まで注文を聞きに来てくれることがほとんどなので、最初は自分で行かなければならないことに戸惑うかもしれません。

グループで行く場合も、注文に行くときは基本的に1人で!イギリスには日本のような「割り勘」の文化はあまりないので、基本的には注文をしに行った人が一気に支払います。(交代で注文に行くので、結果的に1人あたりが支払う金額は変わりません!)

もちろん1人で持ちきれない量の注文をお願いされた時は、数人で運んでも大丈夫ですよ。

ビールのサイズ感にはご注意を

ビールのサイズ
ビールのサイズにはご注意を!

日本の居酒屋であればメニューに中や小、もしくはジョッキやグラスといったサイズが明記されているため、大体の量は想像がつきます。同じくイギリスでもパブで提供されるビールの量は決まっており、何も言わないと1パイント(約568cc)で出されることが多いです。

もし1パイントは多すぎて飲めない…という場合は半分の量であるハーフパイントが用意されているので、注文の時に伝えるようにしましょう。

1パイントと聞くと多いように感じますが、お酒好きの人であれば話が弾むうちにいつの間にか空になっています。(筆者もその1人)どのパブにもビールは数種類置いてあることが多いので、色々な味を楽しみたい場合にはあえてハーフパイントにして飲み比べるのもオススメです!

パブに行くならやっぱりビール!お酒の楽しみ方

パブ ビール エール
パブ ビール エール

パブにはカクテルやイギリス発祥のお酒・ピムス(夏に輪切りのキュウリを入れて爽やかに飲むのがイギリス流)などさまざまな種類のお酒がありますが、パブに行くなら絶対に外せないのがビール!お店によっても品揃えがまったく異なるので、思わず目移りしてしまいます。

日本では見かけないビールがずらり

アサヒ、プレモル、キリン、エビス……皆さんはどの銘柄のビールがお気に入りですか?日本のビールもメーカーによって味わいが異なりますが、イギリスにももちろん色々なメーカーのビールがあります。

イギリスのビール
イギリスのビール

日本でも手に入るものだとギネスビール(真っ黒な色が特徴のアイルランドのビール)などが有名ですが、日本ではなかなか見かけないビールが楽しめるのもパブの醍醐味!よく「ヨーロッパのビールは生ぬるい」と言われていましたが、最近ではそうでもないのか、はたまた入った店によるのか、筆者が飲んだものはキンキンに冷えていました!

イギリスでメジャーなエールビールは泡が立たないのが特徴で、日本のビールに慣れている場合は少し驚くかもしれません。

現地でしか飲めないビールを楽しもう

イギリスのパブにはさまざまなビールがあり、ラインナップも一部は定期的に入れ替わるところもあるので、いつ行っても楽しめるのは嬉しいポイント。

パブに行ったならぜひイギリスでしか飲めないビールを楽しんで欲しいのですが、筆者が強くおすすめしたいのは「LONDON PRIDE(ロンドンプライド)」。たまに瓶のものが売られていることはありますが、日本ではなかなかお目にかかれません。

瓶のLONDON PRIDE
LONDON PRIDE

ロンドンプライドは麦っぽさの残る味わいの中に、甘く香ばしいカラメルのような風味が見え隠れしています。甘みと苦味のバランスがちょうどよく、いわゆる「ビールっぽい味」が苦手な人でも比較的飲みやすいのではないでしょうか。

美味しい料理があればよりビールが楽しめる

お酒がメインのパブですが、もちろん料理と一緒に楽しめるお店も多いですよ。ビールと一緒にぜひ味わってほしいのが、揚げたてサクサクのフィッシュ&チップス。出来立てを喉越しのいいビールとともに味わうと、もうたまりません!

フィッシュ&チップス
フィッシュ&チップス

お酒がメインでおつまみはクリスプス(日本でいうポテトチップス)のみというシンプルなパブが多いですが、中には料理に力を入れているところも。

まずは「イギリスの料理はまずい」という先入観を捨てて、ビールとともにイギリスの伝統料理であるシェパーズパイ(ひき肉とマッシュポテトのオーブン焼き)や、ジューシーなローストビーフなどを味わってみてくださいね。

ロンドンに行くなら1度は訪れてほしいパブ

ジ・オールド・バンク・オブ・イングランド

ロンドンのパブを語る上で絶対に外せないのが、この「ジ・オールド・バンク・オブ・イングランド」ヴィクトリア時代に建てられたイングランド銀行を改装して作られたこのパブでは重厚な造りで時代を感じられるとともに、豪華絢爛な内装には思わずため息がでます。

店内はとても広く、1階と2階の好きな席が選べる「オールド・バンク」。お酒を注文しに行きやすいのはもちろん1階なのですが、2階の席に座ってお店全体をゆったり見渡すのもまたおすすめです。

近くに高等裁判所や銀行があるからか、店内は仕事終わりに一杯飲みにきたスーツ姿の紳士が多い印象。もちろんドレスコードなどはなく気軽に入れるので、ご安心を!

ザ・ジョージ(ジョージ・イン)

ロンドンの人気観光地であるロンドンブリッジやバラ・マーケットからほど近い場所にあるザ・ジョージは、歴史的遺産として保護されているロンドン最古のパブ。なんと300年以上もの歴史を持つこのパブは、かつて馬車宿として営業していたのだとか。

劇作家のシェイクスピアやイギリスを代表する小説家であるチャールズ・ディケンズも足繁く通ったというザ・ジョージ。一歩足を踏み入れると、まるでタイムスリップしたかのような気分になります。

天気がいい夏の日には、ぜひ中庭のテラス席でビールを楽しんでみてください。ちなみにビールだけでなく料理もおいしく、イギリスの伝統料理が一通り揃っているので、食を楽しみたい場合にもおすすめです!

ブラック・プリンス

残念ながら筆者は、今回紹介したものの中でこのパブだけは行ったことがありません。行ったこともないのになぜおすすめをしたいのかというと、ここは筆者が愛してやまない映画『キングスマン』のロケ地だからです!

次にロンドンを訪れた時に絶対に行きたいこのパブは、映画の冒頭で登場するあるシーンで重要な役割を果たしています。入り口なども映画のままで、そこで飲むビールはきっと格別でしょう。

どうやら夜はフードも豊富なようで、「Kingsman」という名のメニューもあるそうです。ハンバーガーなども美味しそうなので、映画『キングスマン』ファンであってもそうでなくてもぜひ押さえておきたいパブの1つです。

▶公式サイト

本場イギリスのパブでお酒を楽しもう!

イギリスに行ったなら、お酒好きの人に絶対行ってほしいのが「パブ」。日本のバーなどとは注文方法やメニューも異なるため戸惑うかもしれませんが、一度足を踏み入れるとたちまち虜になってしまいます。

イギリスのパブにはその店でしか楽しめないビールやフードメニューなどもあるので、ぜひ英国紳士になった気持ちで仲間とお酒を楽しんではいかがでしょうか。お店ごとに雰囲気も大きく異なるので、何店舗かハシゴして比べてみるのも楽しいですよ!

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この記事を書いた人

kyoko.

英国と映画をこよなく愛する女。酒とつまみは必需品。
最近はBTSとTXTにもお熱。