「あぁ・・・肩がこって痛くて・・・どうにかならないかな」。そんな悩みを抱えているアナタにオススメする「筋膜リリース」。
リモートなどでデスクワークが増え、姿勢の悪さからくる全身のこりや痛みといった身体の不調を整える方も多いのでは無いでしょうか。
「筋膜」とは?「リリース(Release)=放つ」とは?
筋膜リリースは、競技パフォーマンスの向上が効果的に得られる為、一流アスリートも取り入れています。
身体がほぐれることで心までほぐれる「筋膜リリース」の効果と、そのグッズまでを幅広く、分かりやすく解説します。
身体の不調と筋膜の関係!筋膜リリースを解説
「筋膜リリース(筋膜剥がし)」1度は聞いたことあるけどどういう意味?と思ったアナタ。実は、アナタの身体の不調と関係があるかもしれません。このパワーワードの意味を深掘っていきましょう
こんな症状には筋膜リリースがオススメ!
- 肩こりや頭痛
- 身体の重だるさ
- たるみやむくみ
- 痩せにくい
- 足腰の疲れ・二の腕や太もものタプタプ感
このような症状でお悩みの方の多くは、筋膜が原因かもしれません。ぜひ、筋膜の役割と働きを知って、筋膜リリースをお試しください!
※その他の病気や怪我の可能性もあるので、症状が良くならない場合は、無理をせず医師にご相談ください。
筋膜は全身を包み込む「ボディスーツ」
筋膜(きんまく)とは、皮膚下にあって脊椎動物の筋肉やその他内臓を結合・安定化し、包みこみ、分離する主にコラーゲン質の結合組織の膜の総称である。
筋膜は層によって、浅筋膜、深筋膜に、またはその機能と解剖学的位置によって、内臓筋膜(臓側筋膜)頭頂筋膜(壁側筋膜)などに分類される。
筋膜はコラーゲンを主成分としている点で靭帯や腱に類似しているが、所在と機能が異なる。靭帯は骨と骨を結合し、腱は筋肉と骨を結合し、筋膜は筋肉やその他の組織を包む。
筋膜は全身の組織を包み込んでいるだけでなく、組織間の結合も担う結合組織である。
-wiki引用-
筋膜とは筋肉だけを包む膜ではなく、骨、内臓器官、血管、神経など身体のあらゆる構成要素を包みこみ、それぞれの場所に適正に位置するよう支えています。
つまり、人体は全身が筋膜という容れ物で包まれています。全身に張り巡らされた筋膜は、それぞれが連結し、ひと繋ぎになっているとイメージすると良いでしょう。
筋膜は、怪我や緊張などの様々な内的・外的ストレスによって他の筋膜と癒着して変形していく事で、本来の機能が低下していきます。
筋膜の機能低下によって、関連がなさそうな部位にも影響が及び、痛みが生じたり不調を引き起こしたりします。
例えば、肩こりがひどいと思っていたら、脚のケガが原因だったという事例があります。これは、怪我により脚の筋膜に異常が発生しただけではなく、その脚を庇う姿勢で無理な体制をとり続けたことによる筋膜異常が、脚とは離れた肩に、肩こりとして現れていたというものです。
筋膜リリースの効果
次は「筋膜リリース(筋膜剥がし)」について説明します。
筋膜リリースとは、全身にくまなく広がる「筋膜」を解きほぐし、動きが鈍くなった筋膜を解放して正常な状態に戻すこと。
筋膜をさまざまな方向に解きほぐすことで、関節の可動域を増やして動作時の違和感や緊張感を緩和することができるのです。
筋膜リリースとは真逆!悪影響な「癒着」
癒着とは?
「筋膜の癒着」とは隣接している筋肉・皮膚等にくっついて固くなってしまった状態のことをいいます。
筋膜が癒着し、筋肉が動けない状態になると、つながっている血管や神経、リンパ管にも影響が及び、血行不良が起ったり、栄養が全身にいき渡らなくなったり、老廃物が流れなくなったりします。
癒着を引き起こす原因
ストレッチやマッサージをしても肩こりや腰痛、疲れがなかなか解消されず、身体の不調が続くようなら、広範囲にわたって筋膜が原因となっている可能性が高いといえます。
「いつも同じ方の腕でカバンを持つ」、「脚を組む時上にする脚がいつも同じ」などのクセも毎日続けていると筋肉は緊張して硬くなり、筋膜同士がくっつく癒着が起こります。
癒着はやがてしこりを形成し、こりや痛みの元となる部分=トリガーポイントが発生します。
辛さの元「トリガーポイント」とは?
筋膜や筋肉などの軟部組織に異常が生じてできるしこりをトリガーポイントといいます。
トリガー(引き金)の名前の通り筋膜が癒着ししこりができることで、それが原因となり痛みを引き起こします。
日々生じる筋膜のよじれや癒着は、数が少なければ入浴や適度な運動などで血流を促せば解消できますが、姿勢の悪さや偏ったクセが続きストレスが重なると、トリガーポイントが発生し痛みに繋がります。
そうなる前に筋膜リリースで元の状態に戻すのがベストです。
筋膜リリースすべき主な箇所
▶️首、肩(肩甲骨)「肩こり、頭痛、二の腕のタプタプ感の原因」
肩や首は、最も「こり」を感じやすく、1番多くの人を悩ませている箇所と言えます。肩こりや首の痛みに繋がります。
▶️腰回り(股関節)「腰痛、足腰の疲れ、むくみ、身体の重だるさの原因」
肩同様に、腰に関する痛みや悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか。広い意味で背中などの広背筋から腹筋周りまで、腹部を全体的に筋膜リリースする必要があります。
▶️お尻「下半身のむくみ、全体的な疲労感、太もものたぷたぷ感の原因」
意外と感じる方も多いかもしれません。しかし、足のむくみや下半身の全体的な疲労感に繋がる重要なポイントがお尻なのです。
▶️足の裏「冷え性、足腰の疲れ、むくみの原因」
冷え性など特に女性の方で悩んでる方には足の裏の筋膜リリースをオススメします。血流にも影響してくる大切な箇所です。
▶️痩せにくいと感じている方が特に筋膜リリースするべき箇所
痩せにくいタイプの方は、身体全体をまんべんなく筋膜リリースしましょう!なぜなら全体のこりをほぐして血流を促せば、代謝が上がり痩せやすくなるのです。
▶️ヒドイ肩こりでお悩みの方が筋膜リリースすべき意外な箇所
・眼←目の疲れから肩こりにつながることも。目だけではなく顔全体をリリースしましょう。
・歯(噛み合わせ)←表情筋を緩め、首の筋膜もリリースすればシワやたるみの改善にも繋がります。
自宅で出来る筋膜リリースアイテムの紹介
コジコジボール
コジコジボールとは※小島成久先生の推奨されているコンディショニング用のゴムボール。
外反母趾や内反小趾といった足の悩みの改善から、アスリートの脚の疲労回復や体幹バランスの向上など多方面に渡る効果が期待できます!
適度な硬さで特徴的な形をしたコジコジボールは、筋膜リリースをしたい狙った箇所にピンポイントで効かせることができます。
ストレッチボール(ゴルフボールやテニスボールなど)を使ってストレッチを行っている方もいますが、堅すぎて痛みが大きいのであまりオススメできません。
また、テニスボールは大きすぎて効かせたい部分にしっかりと当たらないので、こちらもあまりオススメできません。
※小島先生=100kmマラソンの元日本記録保持者。プロランニングコーチ・コンディショニングトレーナー。
※一般的にストレッチボールはテニスボールのひと回り大きいサイズで、形状や固さなども様々な種類があります。
フォームローラー&ストレッチポール
フォームローラーとは「筒状の形」、ストレッチポールは「円柱の形」をしたコンディショニングツールです。
元々はアスリートがリカバリーやマッサージで使用していましたが今は一般的に使われるようになってきています。
なめらかなものや、凹凸のあるものなどさまざまな形状があり、自分に合うものでほぐしたい部分にアプローチできるのが特徴。
コリを感じにくい腸腰筋などの箇所でもフォームローラーやストレッチポールを使って筋膜リリースを行えば、アナタ自身が思っていたよりもこっていてビックリするでしょう。
マッサージガン
マッサージガンとは「銃のような見た目のストレッチ器具」のことで、先端部分のアタッチメントが振動することで筋肉や筋膜をほぐし、血行改善効果を期待するアイテムです。
肩甲骨やふくらはぎなどのマッサージ用にもオススメですが、私は「筋膜リリース」にも使うのが最も効果的な使い方だと感じています。
様々な形のアタッチメントがあるので好みによって使い分けするのがオススメです。部位によって使いやすさなどもあるのでアナタにフィットしたやり方を見つけましょう。
まとめ
身体の不調が「筋膜リリース」で改善するかも!?という理由がお分かりいただけたでしょうか?
テレビやスマホを見ながらコリコリ。寝る前にベッドの上でリリース&リリース。
是非あなたの生活の一部にこの筋膜リリースの習慣を組み込んで、健康的に元気な毎日を過ごせる身体づくりに役立ててみてください。
「筋肉も筋膜リリースも裏切らない!」