「カフェ」を思い浮かべたとき、誰もが最初に思い浮かべるスタバやコメダ珈琲、タリーズなどのチェーン店以外にも、今では海外のカフェスタイルを取り入れたカフェや、店主がコーヒー豆を焙煎する小さなカフェが増えてきました。
コーヒー好きにとっては、未知のカフェ開拓の機会ができて嬉しいですよね。
一方で、コーヒーがあまり好きではないという人も少なくないと思います。
コーヒー好きではない人は、「コーヒー=苦い」というイメージから飲めないと思っているだけで、実は自分好みのコーヒーの飲み方を知らないだけかもしれません。
そこで今回は、元コーヒー嫌い・現バリスタの私が実体験を元に、「コーヒーが苦手だけど、飲めるようになって友達とカフェを楽しみたい!」という人へコーヒーが大好きになるちょっとしたアドバイスをお話していきます。
現バリスタの私も実はコーヒーが嫌いだった

現在、バリスタとして大好きなコーヒーに囲まれて生活していますが、昔はコーヒーが嫌いでした。
カフェではイングリッシュブレックファーストやアールグレイといったなど、同じ種類の紅茶ばかり飲んだり、少し背伸びをしてコーヒーにトライしましたが、コーヒー嫌いがなくなることはありませんでした。
コーヒー好きになるきっかけはカフェでのバイト
そんな私がコーヒー好きになるきっかけは、当時、学校の授業が始まる前に働きたくてはじめたカフェでのバイトでした。
そのカフェでは、早朝限定でミルク多めのコーヒーを提供していました。
見た目も「ほとんどミルクじゃないの!?」と驚きましたが、砂糖を1つ混ぜて飲んでみたところ・・・。不思議なことにすんなり飲めて、初めてコーヒーが美味しいと思う瞬間でした!
本格的なバリスタが淹れるコーヒーとの出会い
ニュージーランドでは、日本のように機械が自動で作ってくれるコーヒーマシンが基本的に使われていません。エスプレッソの文化が浸透していて、一杯のコーヒーをバリスタが全部手作りします(エスプレッソとは、圧力をかけて抽出する分、コーヒーに比べて濃厚な味わいになる)。
コーヒーを飲みはじめたばかりの頃は、フラットホワイトのミルクたっぷりのコーヒーを飲んでいましたが、本格的なカフェで働きはじめたと同時に、感動するエスプレッソに出会いました。
「エスプレッソ=苦いだけ」の概念が大きく覆された瞬間です。
冗談のように聞こえますが、たくさんの知識を持ち合わせたバリスタが淹れた、丁寧なコーヒーは格別に美味しくて、思わず何度でも通いたくなります(ちなみにニュージーランドの人は、一度気に入ったら毎日来店してくれます)。
一度心から美味しいと感じたら、脳が美味しいものだと判断してくれるようになって、ブラックのコーヒーも簡単に飲めるようになりました。
これなら飲める!バリスタがおすすめするコーヒーの飲み方

カフェに誘われたものの「コーヒーは好きでもないし、何を頼んだらいいかわからない」と心の中で思ってる人はいませんか?
コーヒーはブラックコーヒーのイメージが多い日本ですが、他にもたくさんの種類のコーヒーがあります。
・コーヒーが飲めるようになりたい
・カフェでコーヒーを楽しめるようになりたい
といった人に、私が思うおすすめのコーヒーの飲み方について紹介していきます!
コーヒーに抵抗がある人でも飲める「モカチーノ」
モカチーノはエスプレッソ+チョコレート+ミルクでできたコーヒーです。
甘いものと苦いものの組み合わせですが、コーヒーの苦さが苦手な人には好まれて飲まれています。
イメージとしては、ビールは嫌いだけれど、ジンジャエールと混ぜたシャンディガフと同じ例え方です。
ニュージーランドでも、高校生が好んで飲んだり、色々な年代の人に好まれているので、コーヒーに抵抗がある人でも飲めるコーヒーです!
エスプレッソの苦みを緩和してくれる「ラテ」
ブレンドコーヒーを試して苦手だったという人は、一度ラテを試してみることがおすすめです。
60°の適温で温められたミルクは、冷たいミルクより甘みが増すので、エスプレッソの苦みを緩和してくれます。
初めからブラックコーヒーを飲むより、ミルクを混ぜたホワイトコーヒーを飲み始めることで、親しみやすいです。
コーヒーの苦味がまろやかに「コーヒー+ミルクorクリーム」
ミルクメインのコーヒーではなく、ブレンドコーヒーのみを提供している場合、ミルクやクリームを入れて飲む方法があります。
コーヒーの苦味が少しまろやかになり、ブラックより抵抗感が少ないです。
イメージとしては、カフェオレを飲む感覚に近く、上記に述べたように温かいミルクをもらうと甘みが増して飲みやすいです。
そのため、ブレンドコーヒーのみのお店では、ミルクを一緒にもってきてもらうことで、コーヒーを楽しめます。
苦味が苦手であれば甘さをプラス「砂糖orハチミツ」
コーヒーの苦味が苦手だけど、苦味を消すくらい甘さを足すと簡単に飲めるようになります。これは私も経験済みです。
「蜂蜜!?」と驚くかもしれませんが、ナッツやチョコレートのフレーバーを持つコーヒーは、蜂蜜との相性が抜群です。
ラテに蜂蜜を入れた時は、まろやかな甘みと砂糖より親しみやすい甘さが感じられました。
エネルギーが欲しい人や、コーヒーを飲みたいけど甘みが欲しいという人が砂糖や蜂蜜を使うので、これも立派なコーヒーの飲み方でもあります。
せっかくコーヒーを飲むのなら、我慢するより自分好みの味で飲む方が楽しいですよね。
コーケニアやエチオピア産のコーヒー豆は飲みやすい
「ブラックコーヒーを飲んだことがあるけど、苦いものが多い」
と思ったことがありませんか?
学生の時は眠気覚ましに、無理やり缶の安いブラックコーヒーを飲んでいたので、私は眠気覚ましの苦い飲み物としか思っていませんでした。
しかし、コーヒーはコーヒー豆の種類や、豆の育つ標高や気候によって、フルーティーさが増したり、シトラスといった柑橘のような酸味が感じられます。
「フルーティーなコーヒーを試してみたい」という人は、一度ケニアやエチオピア産のコーヒー豆を試してみることをおすすめします。
個人的にですが、ケニアはトマトスープのような夏らしい味、エチオピアは柑橘系のようなスッキリした味とフルーティーさが楽しめるので大好きです。
コーヒーなしでも立派なカフェの飲み物!

コーヒー以外でも、バリスタが淹れるカフェでしか楽しめない飲み物があります。
「どうしてもコーヒーがダメだ!」という方は無理せずに、カフェならではの飲み物で楽しみましょう。
ホットチョコレート
ホットチョコレートは名前の通り、溶かしたチョコレートにミルクを混ぜて作った飲み物です。
子供っぽい飲み物に聞こえますが、スペインでもチュロスのおともとして楽しまれたり、ニュージーランドでもカフェイン摂取しすぎないために飲まれたりします。
日本ではまだまだ聞きなれない飲み物ではありますが、バリスタが淹れるカフェでは置いていることが多いです。
まだ試したことがない人は、エネルギー補給や体を温めるために飲んでみるのはいかがでしょうか。
チャイラテ
チャイラテはインドのチャイとは少し違って、ラテなのでベースは同じもののミルクを混ぜて飲まれます。
スパイシーなものから、バニラを混ぜて作られた甘いものまであり、店によって置いているものは異なります。
スパイシーなものはターメリックの絡みがあるものの、ミルクと混ぜると飲みやすく、スイートチャイはバニラの甘みが強く、スパイシー感が好きでない人に好まれやすいです。
私は甘みが好きでないタイプなので、スパイシーチャイにソイミルクを混ぜることで、甘みが少なく好みで、体にいい栄養分がたくさん取れるのでよく飲みます。
カフェをもっと好きになろう!
ブラックのブレンドコーヒーばかりを試して、コーヒーが好きでないと思い込んでいた人も、今まで試したことがない飲み方はありましたか?
コーヒーには正しい飲み方はなく、自分が美味しいと思う飲み方が、その人にとっての正しい飲み方です。
少しコーヒーの視点を変えてみることで、今まで飲めないと思っていたコーヒーが美味しいと思える瞬間がくるかもしれません。
カフェ好きの友達とのカフェでの時間が、さらに楽しくなるのは嬉しいですよね。
バリスタとして働いていることもあって、たくさんの人がカフェという憩いの場とコーヒーを、もっと好きになってもらえたら嬉しいなと思います。