昔はコーヒーといえばブラックのドリップコーヒーを当たり前にイメージしていた日本のコーヒー文化ですが、コーヒーの注文に「どのコーヒーをご注文ですか?」と追加質問が加わるようになりました。
海外スタイルのコーヒーが加わったり、コーヒー豆を厳選しているスペシャリティコーヒーという言葉が生まれたりしたことで、今ではコーヒーの幅がかなり大きくなっています。
それでも実際に海外に出てみると、今までに知らなかったコーヒーのスタイルはたくさんあるのです。
私が海外旅行や留学で休憩のひと時にカフェに訪れてみることが、私の海外の過ごし方の醍醐味です。その理由は、今までに見たことのない名前のコーヒーやイメージと違うコーヒーに何度も出会いました。時にはコーヒーが斜め上でびっくりしたり、イメージと違いすぎてショックだったこともあります。
そこで今回は海外の予想外に出会ってしまったコーヒーや、知らないと困ってしまうコーヒーについて紹介します。
国が違うとコーヒーのスタイルも大きく変わる
日本のコーヒーといえば、フィルターのドリップコーヒーが主流で、スーパーでも缶コーヒーやボトルのコーヒーが簡単に手に入ります。コーヒーの消費量が多い日本だからこそ、簡単に手に入れられる様々なジャンルのコーヒーが増えています。
意外と知られていないのが、当たり前のようにスーパーでボトルや缶のコーヒーは珍しがられます。インスタントコーヒーは一般的ですが、外でコーヒーを飲む際はカフェで買うことが多いです。
一方で、アメリカやヨーロッパ圏に行くとエスプレッソスタイルのコーヒーが多いのが特徴です。カフェインのパンチが強く、スチームミルクとのバランスがとてもいいため幅広い年代で楽しまれています。
例えば、イタリアではエスプレッソが日常で当たり前のコーヒーで、ノルウェーでは浅煎りのコーヒーでスッキリと飲みやすく1日に何度も飲みます。
またアメリカではスターバックスのようなフレーバーラテや、スペシャリティコーヒーで厳選したコーヒーが流行りです。
ヨーロッパでエスプレッソスタイルのコーヒーを発祥してから、瞬く間に全世界で親しまれるコーヒーとなってから、その国独自のエスプレッソスタイルのコーヒーやコーヒー豆に合わせた飲み方があります。コーヒーがただのコーヒーではなく、幅の広い飲み物に変わってきているのです。
「思ってたのと違う!」知らないと間違える予想外なコーヒー
海外に訪れた時に、思わずたくさんの英語のメニューが並んでいると焦ります。今でこそニュージーランドでバリスタしているからこそ、コーヒー文化や英語に対して敵対することはありませんが、私も過去にとりあえず知っているコーヒーの名前を探すのに必死になっていました。
「このコーヒーの名前知ってる!」
「あれ、日本でお馴染みのコーヒーを頼んだはずなのに違うものがきた?」
「このコーヒーの名前知らないけど、どんな飲み物?」
以上の脳内思考は絶対に誰もが海外で経験したことがあるはずです。
そこで今回は海外での予想外のコーヒーをいくつか紹介しますね!
Ice Coffee(アイスコーヒー)
ニュージーランドとオーストラリアでよくみるアイスコーヒーという名のカロリー爆弾コーヒーです。
正直最初はアイスコーヒー=アイスラテ、もしくはブラックのアイスコーヒー感覚で目に入って頼んだら、まさかの普通のアイスラテにアイスクリームや生クリームにチョコパウダーがもれなくついてきたのです。
(明確ではないですが、味見した時にバニラシロップ入れている?場所もありました)
しかも場所によっては、いつの間にかブレンドされてアイスフラペチーノに変わっていました。この辺りは明確なデフォルトがないのかもしれないです。
とにかくアイスクリームがある分とても甘く、疲れ切った体にはいいけどスッキリとシンプルな氷とコーヒーをイメージした人には斜め上を超えた予想外なコーヒーが出てくるので注意が必要です。
私も疲れてどうしても甘いものが必要な時に、稀に職場で作って飲むことはありますがフルサイズは結構飲み切るのが大変です。
Macchiato(マキアート)
マキアートはスターバックスで「キャラメルラテマキアート」などと名前を聞いたことがあるのではないでしょうか?
本来はイタリア発祥のマキアートが、アメリカ発祥のスターバックスのメニュー表記によって認識の違いが生まれてしまったのが発端です。
マキアートはイタリア語で「染み」という意味で、コーヒーに色をつけた飲み物です。
なので、ショートマキアートだとエスプレッソにミルクのフォームを乗せて白い染みを作ったものです。ロングマキアートだとエスプレッソにお湯を足して、ミルクのフォームを乗せています。
またラテマキアートだと、グラスにスチームしたミルクを注いで、その上からエスプレッソを注ぐことで茶色いシミを作ります。
なので全体的にはエスプレッソを味わう形になるので、普段から甘いコーヒーを飲んでいる人にとっては天地が逆転します。
Cappuccino(カプチーノ)
日本でも馴染みのあるカプチーノですが、明確に言うと場所によってスタイルが異なります。
日本でカプチーノを頼むと、3Dでラテアートをしてくれるお店があり、デザインが楽しめるコーヒーと人気です。基本的にはエスプレッソとミルクででてくることが多い日本ですが、他の国ではチョコレートやシナモンがかかっている場合があります。
パウダーはオプションではなく、何も言わないとチョコレートパウダーのトッピングになり、何もなしとシナモンがオプションになるのです。
カップチーノは世界共通のコーヒーでありながらも、国のスタイルが感じられるコーヒーだなと個人的に思ってます。
Cafe Bombom(カフェボンボン)
カフェボンボンはスペインで親しまれているコーヒーで、簡単に言うと甘いコーヒーです。ボンボンと聞くとウイスキーをイメージしてしまいそうですが、アルコールは一切ありません。
エスプレッソにミルクの代わりに同量のコンデンスミルクを加えるため、苦味と甘味がマッチして飲みやすいコーヒーに変わります。スペインに訪れる際は、チュロスのお供のホットチョコレートだけでなく、カフェボンボンを試してみてはいかがでしょうか?
Vienna(ウインナーコーヒー)
ヴィエナコーヒーはエスプレッソにお湯を足して、その上からクリームを乗せたコーヒーです。液体のクリームでなく生クリームをコーヒーの上に乗せるのが特徴です。
ここで何人の人かは気づいたかと思いますが、日本でいうウインナーコーヒーがこれに当てはまります。オーストリアの首都の「ウィンナー」から発展した言葉で、現地ではアインシュベンナーと呼ばれています。ドイツやオーストラリア、ニュージーランドではヴィエナと呼びます。
国によっては呼び方が異なるため、知っておいて損のないコーヒーの名前です。
ベトナムコーヒー
ベトナムコーヒーはベトナムの人たちに親しまれている甘いコーヒーです。抽出したコーヒーにコンデンスミルクを加えて苦味と甘味がマッチしたコーヒーです。
その理由としては、ベトナムではロブスタという種類のコーヒー豆が収穫されやすく、苦味の強いコーヒー豆です。それを深煎りで焙煎するため、飲みやすくするためにコンデンスミルクを混ぜています。
コーヒーとコンデンスミルクは混ざりにくいので、飲むときはしっかり混ぜましょう。それによって甘い部分と苦味の部分がまんべんなく感じられて、飲み始めや飲み終わりに味が偏りません。
コーヒーデザートに近い飲み物なので、ごくごくは飲めないかなと思います。
ベトナムに訪れた際は、ぜひ一度飲んでみてはいかがでしょうか?
もっとたくさんのスタイルのコーヒーが世界中にある
今回は世界で親しまれている独自の名前のコーヒーやスタイルを紹介しました。
コーヒーの背景によって、それぞれの国でコーヒーの飲み方が異なって奥が深いです。これも一つの異文化の楽しみ方なので、私は海外に訪れる際にはカフェでコーヒーやスイーツを楽しんでいます。
むしろ旅の醍醐味です。
今度海外に出かける予定がある方は、どんなコーヒーがあるのか調べてからカフェに訪れてみてはいかがでしょうか?